事務局日誌: タンザニアの朝、日本の朝

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タンザニアで朝目覚めると、そこが熱帯であるにもかかわらず、朝の空気がいつもピンと張りつめているのを感じる。この感じが何とも良い。ああ、今日も一日が始まろうとしているのだな、という爽やかな緊張感に包まれる瞬間。

 

日本の朝は季節を連れてやってくる。毎日同じようで、しかし一日として同じでない朝。少しずつ、しかし確実に巡りやってくる新しい季節を朝は毎日運んでくる。私たち日本人はその微妙な変化を全身で感じ、感動できる感性を長い歴史の中で培ってきた。

 

タンザニアの朝にはそれがない。タンザニアの朝はまさしく、昨日ではない今日が、“新たな”一日が始まったことを強烈なメッセージとなって教えてくれる。タンザニアの朝の爽やかな緊張感に不思議な魅力と感動を覚えるのは、きっと日本の朝にないものを感じるからだろう。そしてタンザニアに長く住めば、季節を連れてやってくる日本の朝がきっと恋しくなるだろう。

 

それにしてもピンと張りつめた朝の空気の中で、悠然とそびえるキリマンジャロを眺めながら飲むコーヒー。山から見おろす広大なアフリカの大地。

至福の時だ。

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