キリマンジャロ山の4グループで実施している養蜂プロジェクト。昨年9月にはこれらグループを対象とした養蜂研修を実施し、10月には3グループに新設計の改良養蜂箱10箱を導入しました(残る1グループは従来型の改良養蜂箱)。
新設計の養蜂箱を導入した3グループのうち、2グループはすぐにミツバチが営巣を始め喜んでいたのですが、うち1グループの養蜂箱が12月に野生動物(ハニーバジャー、和名:ミツアナグマ、写真1)に襲撃され、巣をみんな食べられてしまいました。ミツバチも逃げてしまい、その後まだ戻ってきていません。
写真1: ハニーバジャー
営巣を続けている1グループは現在群れを大きく育てることに専念しており、経過は順調です。4月から始まる寒い季節を乗り切れる群れにし、今年中に第1回目の採蜜をしようと張り切っています。
一方、通常型の改良養蜂箱を設置したグループでは蜜源植物の植栽と給餌による効果を実験していますが、こちらは良好な結果を得ています。群れはすでに養蜂箱満杯になるほど大きくなり、3月末には採蜜できるでしょう(写真2)。
写真2: ほぼ満群となった養蜂箱
タンザニアは昨年小雨季にまったく雨が降らなかったことから、花もめっきり少なく養蜂には非常に厳しい年でした(養蜂に限らず農業や飲み水、発電にまで大きな影響が出ており、今なおその影響が続いています)。1月のここにきてようやくキリマンジャロ山では雨が降り始め、カラカラの埃まみれだったので本当に救われたと思っています。その一方でタイミングずれの雨でもあり、今度はこれがだらだらと続くようだと、山の村ではこれから収穫を迎えるモロコシが腐ってしまいます。喜んだら良いのか心配したらよいのか本当に複雑な心境です。
キリマンジャロ州のムワンガ地域で干ばつのため家畜の牛5,000頭が死んだことを伝える地元紙Mwananchi “Ng’ombe 5,000 wafa kwa ukame Mwanga”(2022/1/16、スワヒリ語)
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“Ng’ombe 5,000 wafa kwa ukame Mwanga”(Mwananchi、2022/1/16)
4月から始まる大雨季には、蜜源樹植林による“みつばちの森づくり”も始まります。当会はキリマンジャロ山で養蜂が安定的に取り組める環境を、地域の人々とともにつくり上げていく計画です。
『みつばちの森』づくり をぜひ応援してください!
100円で1本の蜜源樹の苗木をキリマンジャロ山に植えることができます!
・インターネット募金: 世界遺産キリマンジャロ『みつばちの森』プロジェクト
・郵便振替でのご寄付:
→ 口座番号: 00150-7-77254
加入者名: タンザニア・ポレポレクラブ
※ 郵便振替の場合は、備考欄に 「養蜂支援」 とご記入ください。