海外活動森林保全
キリマンジャロ山の村では、4月から始まる大雨季植林に向けて育苗の努力が続けられています。ただ状況はあまり芳しくありません。タンザニアでは昨年の小雨季に雨が降らず、灌水に使っていた水が涸れてしまったためです。
半乾燥地帯にあるンガンジョニ村の苗畑では数千本の苗木がほぼ全滅してしまいました。村では残った僅かな苗木を屋内に退避させましたが、大雨季に計画通りの植林に取り組むのはまず不可能な状況です。
丸裸の尾根で植林に取り組んでいるキルア・ブンジョー地区では、雨不足から苗畑を設置しているマヌ小学校では育苗を中止していました。しかし12月になってようやく雨が降り出したことから育苗を再開しました(下写真)。もっともこちらも大雨季までに植林に適切なサイズまで苗木を育てるのはかなり厳しいと言えます。
育苗ポットに発芽した小苗を移植している生徒たち
主力苗畑であるカウンターパートTEACAの苗畑では、“みつばちの森づくり”に向けた蜜源樹Cordia Abyssinica(ムラサキ科)に最優先で水を回したことから、その他の樹種の育苗が遅れ気味です。苗畑は何とか持ちこたえてくれたCordiaと、その他の樹種とで明暗がはっきり分かれたまだら模様となっています(下写真)。
まだら模様のTEACA苗畑
こうした状況から、今年の大雨季植林は雨季の終わり頃まで育苗を引っぱり、最後に集中的に取り組むようにしたいところです。しかしそれもあくまで雨がちゃんと降り続いてくれたらの話で、途中で止まってしまったら元も子もありません。本当に判断が難しく、各村ともどうするか、そろそろ話し合いを始めようと思っています。